「めまいがつらくて病院で検査を受けたのに、異常なしと言われてしまった」。そんな経験はありませんか。安心した気持ちの一方で、ふわふわする感覚やくらっとする瞬間は今も続いていて、原因が分からないまま不安だけが残っている方は少なくありません。この記事では、検査で異常が見つからないめまいがなぜ起こるのかを、姿勢と全身の循環という視点から解説します。
申し遅れました。名古屋駅近くで「きりん接骨院 名駅院」を運営している柔道整復師の三ツ村崚聖です。施術歴は20年以上、これまでに延べ11万回以上の施術を行ってきました。その中で「検査では異常なし、でもつらい」という患者さんに数多く向き合ってきた経験から、この記事では病院の検査で分かること・分からないこと、めまいの背景にある体の仕組み、そして改善に向けてできることを順番にお伝えします。読み終える頃には「原因が分からない不安」が「なるほど、そういうことか」という理解に変わるはずです。
めまいで検査しても異常なしと言われるのはなぜ?
病院の検査で分かること・分からないこと
まず知っておいていただきたいのは、病院の検査はとても大切だということです。MRIやCT、聴力や平衡機能の検査は、脳や内耳の病気といった「構造の異常」を見つけることに優れています。めまいの中には命に関わる病気が隠れていることもあるため、最初に医療機関で検査を受けるという順番は間違っていません。
一方で、検査には得意分野と不得意分野があります。画像検査に映るのは骨や脳などの「形」であって、筋肉のこわばり方や神経の働き方、血流やリンパといった「機能」の状態はほとんど映りません。つまり異常なしという結果は「病気は見つからなかった」という意味であって、「あなたのつらさは存在しない」という意味ではないのです。
実際、当院に来られる方の多くが「気のせいだと言われた気がして落ち込んだ」と話されます。しかし体の機能の乱れは、検査に映らなくても確かに存在します。ここを切り分けて考えることが、改善への第一歩になります。
同じように「検査で異常なし」と言われて悩みやすい症状に、喉の違和感があります。気になる方はヒステリー球(喉の違和感・つまり感)の原因と対処法の記事もあわせてご覧ください。
「異常なし」と言われた患者さんに共通する3つの特徴
20年以上の臨床の中で、検査で異常が見つからないめまいの方には共通点があると感じています。ひとつめは、長時間のデスクワークやスマホ使用で首や肩が強くこわばっていることです。ふたつめは、呼吸が浅く、胸やお腹があまり動いていないことです。みっつめは、睡眠不足やストレスなど、自律神経に負担がかかる生活が続いていることです。
たとえば以前来院された30代後半の事務職の女性は、夕方になるとふわふわして、パソコン画面を見ているとくらっとすると話されていました。耳鼻科でも脳神経外科でも異常なし。しかし体を確認すると、首の付け根がかたくこわばり、呼吸をしても胸がほとんど動いていない状態でした。このように、めまいの背景が「病気」ではなく「体の使われ方」にあるケースは珍しくありません。
すぐに医療機関を再受診すべき危険なめまいのサイン
ここで大切な注意点をお伝えします。ろれつが回らない、片側の手足がしびれる・力が入らない、経験したことのない激しい頭痛を伴う、物が二重に見える、耳の聞こえが急に悪くなった。こうした症状を伴うめまいは、すぐに医療機関を受診してください。
私たちは医師ではないため、病気の診断はできません。だからこそ当院では、施術の前に必ず状態を確認し、医療機関での検査が必要だと判断した場合は受診をおすすめしています。安全を確認したうえで体の機能に向き合う。この順番を守ることが、結果的にいちばんの近道だと考えています。
検査で異常なしのめまいの原因|姿勢と循環の乱れ
首・肩のこわばりと神経の働きの関係
人の体は、目・耳・そして首の感覚センサーの3つから情報を集めてバランスを取っています。あまり知られていませんが、首の筋肉や関節には体の傾きを感知するセンサーが豊富にあり、脳はその情報を頼りに「今、自分がどう立っているか」を判断しています。
ところが首や肩が長期間こわばると、このセンサーからの情報が乱れます。目や耳からの情報と首からの情報がずれると、脳は混乱し、ふわふわした感覚やくらっとする感覚として現れることがあります。構造は正常でも、情報のやり取りにエラーが起きている状態です。これが、検査で異常が見つからないのにめまいが続く理由のひとつと考えられます。
首のこわばりとめまいの関係は、めまいと首こりの深い関係の記事でさらに詳しく解説しています。
自律神経と血流・リンパなど体液循環のつながり
体の中では、血液・リンパ・脳脊髄液といった体液が常に流れています。この流れが、酸素や栄養を届け、老廃物を回収し、神経の働きを支えています。シンプルに言えば、流れが滞ると不調が起こるのです。
そして体液の流れをコントロールしているのが自律神経です。ストレスや睡眠不足で自律神経に負担がかかると、血管の調整がうまくいかず、脳への血流が一時的に不安定になることがあります。立ち上がった瞬間にくらっとする、疲れてくるとめまいが強くなる、という方はこのパターンかもしれません。自律神経・循環・姿勢は互いに影響し合っており、どれかひとつだけを切り離して考えることはできません。
なお、自律神経と循環の乱れは、思春期のお子さんが朝起きられなくなる原因にも関わっています。お子さんの立ちくらみや朝の不調が気になる方は、起立性調節障害の子に親ができることの記事で解説しています。
ストレスと自律神経、めまいのつながりについては、めまいはストレスが原因?の記事で掘り下げています。
デスクワーク姿勢がめまいを引き起こすメカニズム
長時間のデスクワークでは、頭が少しずつ前に出て、背中が丸くなっていきます。頭は約5キロあり、前に出るほど首の後ろの小さな筋肉たちが頑張り続けることになります。ここは先ほどのバランスセンサーが集中している場所です。
さらに背中が丸くなると胸郭が圧迫され、呼吸が浅くなります。呼吸は横隔膜のポンプ作用によって静脈やリンパの流れを助けているため、浅い呼吸が続くと全身の循環が滞りやすくなります。内臓も圧迫されて位置が下がり、お腹の中の血流にも影響します。夕方になるとめまいがひどくなる方が多いのは、こうした負担が一日かけて積み重なるからだと考えられます。
デスクワークの方は、めまいと肩こりの記事やめまいとスマホの記事もあわせてご覧ください。
構造の異常ではなく「動きのエラー」というFJAの視点
当院では、痛みやめまいなどの不調を「構造の問題」ではなく「動きのエラー」として捉えています。これはFJAという評価・施術の考え方に基づくものです。骨や関節の形が正常でも、関節の主運動(大きく動く方向)と副運動(関節の中のわずかな滑りや転がり)、筋肉を包むファシア(筋膜)の滑走、そして神経による制御のどこかにエラーがあれば、体は正しく機能できません。
画像検査は「形」を見る検査なので、この「動きのエラー」は映りません。検査で異常なしと言われためまいの多くは、まさにこの領域に原因が隠れていると私たちは考えています。裏を返せば、動きのエラーは適切に評価し、整えることができるということです。
つらいめまいを改善する方法|きりん接骨院 名駅院のアプローチ
細部を整えるFJA(関節・ファシア・神経の評価と調整)
当院ではまず、FJAの考え方に基づいて体の細部を評価します。関節の主運動・副運動は正しく出ているか、ファシアの滑走に滑走障害が起きていないか、神経の制御はうまく働いているか。めまいの方であれば、特に首まわりや胸郭を丁寧に確認します。
施術は、TFMやAFR、JICといった手順に沿って進めますが、いずれも強い力で「触れて変える」ものではありません。体に適切な刺激を入れて「反応を引き出す」ことを重視しています。体にはもともと正しい状態に戻ろうとする力が備わっており、施術はそのきっかけをつくる作業です。バキバキと矯正するような施術ではないので、めまいで不安を抱えている方にも安心して受けていただけます。
全身の流れを整える姿勢循環整体
細部を整えたあとは、姿勢循環整体で全身を整えます。体はひとつのユニットであり、筋肉・骨格・内臓・神経・体液はすべてつながっています。首だけを整えても、姿勢の土台や全身の循環が乱れたままでは、また同じ場所に負担が戻ってきてしまうからです。
姿勢循環整体は、重力に対する体の適応(姿勢)と、血流・リンパ・脳脊髄液の循環を全身の流れとして整える施術です。特徴は、全員に同じ流れで行うルーティンであることです。毎回同じ順番で全身を確認するからこそ、前回との違いに気づけて、施術の再現性と安定性が保たれます。FJAが局所の調整、姿勢循環整体が全身の循環という役割分担で、細部と全体の両方から整えることで、改善が安定しやすくなると考えています。
施術歴20年以上・11万回以上の臨床から生まれた考え方
私がこの考え方に至ったのは、キャリアの初期に「その場では楽になるのに、数日で戻ってしまう」患者さんを何人も経験したからです。痛い場所、つらい場所だけを揉む対処では、原因となっている動きのエラーや全身の循環はそのままです。11万回以上の施術を重ねる中で、局所と全身の両方を、正しい順番で整える必要があるという結論にたどり着きました。
先ほどの30代の事務職の女性も、首の局所調整と全身の循環を整える施術を重ね、あわせて座り方と呼吸の工夫をお伝えしたところ、数回目の来院時に「夕方のふわふわが気にならない日が増えてきた」と話してくださいました。もちろん経過には個人差があり、すべての方に同じ変化をお約束できるものではありません。それでも、原因の見立てが変わると体の変化も変わるということは、日々の臨床で強く感じています。
施術の流れと通院ペースの目安
初回は、問診と検査にしっかり時間を取ります。いつからか、どんな時に強いか、医療機関での検査結果はどうだったかを伺ったうえで、動きのエラーと循環の状態を評価し、体の状態を分かりやすくご説明します。ご自身の体で何が起きているのかを理解していただくことも、施術の一部だと考えているからです。
通院ペースは状態によりますが、はじめは間隔を詰めて体の変化を安定させ、その後は少しずつ間隔を空けていくのが一般的です。目指すのは一時的な改善ではなく、再発しない身体づくりです。日常の座り方・呼吸・歩き方もあわせてお伝えし、施術と生活の両輪で整えていきます。初回のご来院からの流れは施術の流れのページでもご紹介しています。
めまいの対処でよくある間違い
強いマッサージで首を揉みすぎてしまう
つらいとつい強めのマッサージを受けたくなりますが、めまいがある方の首には注意が必要です。首には大切な神経や血管、バランスセンサーが集中しており、強い刺激はかえって筋肉の防御反応を引き起こし、こわばりを強めてしまうことがあります。
揉んだ直後は楽でも、数日で戻る。それを繰り返しているとしたら、刺激の強さではなく、アプローチの方向が合っていないのかもしれません。原因である動きのエラーや循環に目を向けることが大切です。
薬だけでやり過ごし、原因に向き合わない
めまい止めなどのお薬は、つらい症状を抑えるうえで大切な選択肢であり、医師の指示どおりに使っていただくべきものです。ただ、薬で症状を抑えることと、めまいが起きやすい体の状態を変えることは別の話です。
姿勢の崩れや循環の滞りがそのままなら、薬が切れるとまた同じことが繰り返されやすくなります。症状を抑えながら、並行して体の土台を整えていく。この両方の視点を持つことが、遠回りに見えて確実な道だと考えています。
怖くて動かないことで、さらに循環が悪くなる
めまいがあると「また起きたら怖い」と、外出や運動を控える方が多くいらっしゃいます。お気持ちはとてもよく分かります。しかし体を動かさない期間が長くなると、筋力と循環がさらに低下し、バランス機能も使われないまま鈍っていきます。
歩くこと、呼吸を深くすることは、それ自体が循環を促すポンプの役割を果たします。危険なサインがないことを確認したうえで、できる範囲で日常の活動を保つことが、回復への大切な要素になります。何をどこまで動いてよいか不安な方は、遠慮なくご相談ください。
まとめ|検査で異常なしのめまいも、あきらめなくて大丈夫
今日からできる小さなセルフケア
最後に、今日から始められる工夫をまとめます。どれも小さなことですが、姿勢と循環を守る確かな一歩になります。
- 1時間に1回は席を立ち、軽く伸びをして呼吸を深くする
- パソコン画面の高さを上げ、頭が前に出る姿勢を減らす
- 首もとを冷やさず、シャワーだけでなく湯船で温める
- 1日10分でも歩く時間をつくり、全身のポンプを働かせる
- 寝る前のスマホ時間を少し減らし、睡眠の質を守る
一人で悩まず、きりん接骨院 名駅院へご相談ください
検査で異常なしと言われためまいは、決して気のせいではありません。姿勢の崩れ、動きのエラー、全身の循環の滞りといった、検査に映らない原因が背景にあるのかもしれません。体はすべてつながっているからこそ、全体を整えることで変わっていく可能性があります。
きりん接骨院 名駅院は、名古屋駅からすぐの場所にあり、お仕事帰りにも通いやすい立地です。施術歴20年以上・延べ11万回以上の経験をもとに、あなたの体で何が起きているのかを丁寧に評価し、分かりやすくご説明することをお約束します。つらさを一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。ご予約・ご相談は、LINEまたはお問い合わせページで受け付けています。
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