アトピーと食事|自己流の除去より先に見直したい基本を解説する記事のアイキャッチ

夜、子どもがかいた背中を見ながら、「今日の夕食が良くなかったのだろうか」と考え込んでしまう。スマートフォンで「アトピー 食事」「アトピー 食べてはいけないもの」と検索を重ね、出てくる情報のたびに献立から卵や乳製品、小麦を外し、それでも肌の様子はあまり変わらず、かえって食事の時間そのものが窮屈になっていく——そんな経験をお持ちの方は少なくありません。良かれと思って始めた食事の見直しが、いつのまにか家族の食卓の雰囲気まで変えてしまい、外食や旅行先での食事にまで気を遣うようになってしまったという声も耳にします。「もう何を食べさせればいいのか分からない」と、献立を考えるだけで疲れてしまうという方も少なくありません。

こんにちは、名古屋駅近くで「きりん接骨院 名駅院」を運営している柔道整復師の三ツ村崚聖です。施術歴20年以上・延べ11万回以上の施術に携わってきました。まず最初にお伝えしておきたいのは、アトピー性皮膚炎の治療は皮膚科の領域であり、現在受けている治療や処方薬を続けていただくことが大前提だということです。この記事では、食事に関する情報に振り回されて自己流の除去食に走ってしまう前に、いったん立ち止まって見直しておきたい基本的な考え方を、体の状態を整える立場からお伝えします。

アトピーと食事、まず知っておきたい状況

「食べると悪化した気がする」という感覚とどう向き合うか

特定の食品を食べた後にかゆみが強くなったと感じた経験から、その食品を避け続けているという方は多いと思います。その感覚自体を否定する必要はありませんが、一度や二度の体感だけで「この食品が原因だ」と決めつけてしまうと、栄養バランスが偏ったり、食事のたびに不安を感じたりすることにもつながりかねません。かゆみは体調や睡眠、気温など複数の条件が重なって出てくることも多く、同じ食品を食べても日によって感じ方が違うという方も少なくないはずです。気になる食品がある場合は、自己判断で除去を続けるのではなく、皮膚科や医師に相談しながら確認していくことが望ましい進め方です。

食事だけでは説明できない要因があること

アトピー性皮膚炎の症状の出方は、季節や気温、汗のかき方、衣類との摩擦、住環境のほこりやダニ、そして睡眠やストレスの状態など、さまざまな要因が重なり合って変化していきます。食事はそのうちの一つの要素にすぎず、食べたものだけを変えれば状況が大きく変わるとは限りません。むしろ食事だけに意識を集中させてしまうと、他に影響しているかもしれない生活面の要因を見落としてしまう可能性もあります。食事以外の生活の側面にも目を向けることで、これまで見えていなかったものが見えてくることがあります。

皮膚科の受診が必要なケース

私たちは医師ではないため、診断や治療はできません。症状が急に広がる、ジュクジュクした浸出液が出る、発熱を伴う、眠れないほどのかゆみが続く、皮膚の状態が急に変わったと感じるといった場合は、自己判断で様子を見ようとせず、早めに皮膚科を受診してください。すでにかかりつけの皮膚科がある方も、症状に変化があれば、次の予約を待たずに早めに相談することを心がけていただければと思います。食事の工夫は、あくまでこうした専門的な治療の土台があってこそのものだと考えています。

なぜ食事とアトピーが結びつけて語られるのか

皮膚のバリア機能と外部からの刺激

アトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能が弱くなりやすく、外部からのわずかな刺激にも反応しやすい状態になっていると言われています。食品に含まれる成分がこの状態にどう影響するかは個人差が大きく、一律に「これを食べれば悪化する」と言い切れるものではありません。ある方には当てはまることが、別の方にはまったく当てはまらないということも珍しくないため、他の人の体験談をそのまま自分にも当てはめてしまうのは慎重になったほうがよい場面もあります。だからこそ情報が錯綜しやすく、読者の皆さまが判断に迷う原因にもなっているのだと思います。

自律神経・睡眠・ストレスとかゆみの感じ方

かゆみの感じ方には、皮膚そのものの状態だけでなく、自律神経の働きも関わっていると言われています。ストレスや緊張が続いて交感神経が優位な状態が続くと、眠りが浅くなったり、体がこわばったりしやすくなります。睡眠不足や心身の緊張が続くと、日中のかゆみをより強く感じやすくなるという声もよく聞かれ、かゆみで眠れないことがさらにストレスになるという悪循環に悩む方も少なくありません。食事の話をする前に、こうした体全体の状態にも目を向けておくことは大切な視点だと考えています。

食事が体調全体に与える一般的な影響

特定の食品とアトピーの関係を断定することは難しい一方で、食事の内容や食べ方が体調全体に影響することは広く知られています。栄養バランスが偏った食事や不規則な食生活が続くと、体の回復力や睡眠の質にも影響が出やすくなります。アトピーだからという理由で特別なことをするというより、体調を整えるための一般的な食習慣を大切にするという視点で捉えていただくのが良いと考えています。特別な食品を探し求めるよりも、当たり前の食習慣を丁寧に積み重ねることのほうが、結果として長く続けやすい工夫になることが多いようです。

食事とどう付き合うか、生活でできる工夫

自己流の除去食より先に見直したいバランスと規則正しさ

特定の食品を除去する前に、まずは一日三食をできるだけ決まった時間に、主食・主菜・副菜のバランスを意識してとることから見直してみてください。極端な除去食は栄養の偏りを招くだけでなく、成長期のお子さまであれば発育への影響も心配されます。食べる量を極端に減らしたり、同じ食品ばかりを続けて口にしたりすることも、体への負担につながる可能性があります。気になる食品がある場合の除去や制限は、医師に相談したうえで、必要であれば管理された形で行うことをおすすめします。

よく眠るための食習慣という視点

かゆみと睡眠の関係を踏まえると、よく眠るための食習慣を意識することも一つの工夫になります。就寝直前の食事や刺激の強い飲み物を控える、朝食をとって体内時計を整えるといった一般的な生活習慣は、睡眠の質を支える土台になります。夕食の時間が遅くなりがちな方は、量を調整するなど無理のない範囲で工夫してみるのもよいかもしれません。特別な食品を探すよりも、規則正しい食事のリズムそのものが体を整える助けになるという考え方です。

当院にできる、体の環境を整えるという役割

当院では、皮膚そのものへの施術は行っておりません。私たちにできるのは、ストレスや浅い呼吸、姿勢の崩れが自律神経に影響し、睡眠の質や血流・リンパの循環と関わっているという体の仕組みに着目し、皮膚を取り巻く体の環境を整えるお手伝いをすることです。FJAという評価法では、関節の主運動や副運動、ファシアの滑走、神経による体の制御を確認しながら、やさしい刺激で体本来の反応を引き出していきます。強い刺激やバキバキとした矯正は行いません。

また姿勢循環整体では、体をひとつのユニットとして捉え、全身から姿勢と血流・リンパの循環を整えていきます。どなたにも同じ流れで行う再現性のある施術で、体が本来の状態に戻ろうとする力を支えることを目指しています。詳しくは当院のアトピーの方へのサポートについてのページでもご紹介していますので、食事の工夫とあわせて、体の環境づくりという視点にご興味があればご覧ください。

気になる食品があるときの相談先

特定の食品を口にすると明らかに症状が変わると感じる場合は、自己判断で食生活を大きく変える前に、皮膚科の医師に相談することをおすすめします。必要に応じてアレルギー検査や専門的な指導を受けられる医療機関を紹介してもらえることもあります。管理栄養士による栄養指導を受けられる場合もあるため、選択肢の一つとして医師に尋ねてみるのもよいでしょう。食事の管理は体にとって大切なことだからこそ、自己流ではなく専門家と一緒に進めていただきたいと考えています。

食事に関してやりがちな間違い

思い込みで特定の食品を悪者にしてしまう

一度「これが原因かもしれない」と感じると、その食品をずっと避け続けてしまうことがあります。しかし前述の通り、症状の変化には食事以外にも複数の要因が関わっているため、一つの食品だけを原因と決めつけてしまうと、他の要因に気づく機会を逃してしまうかもしれません。結果として、避ける食品の数がどんどん増えていき、食べられるものがほとんどなくなってしまったという方も見受けられます。

自己流の除去食を続けてしまう

インターネット上の情報をもとに、医師に相談せず複数の食品を長期間除去し続けてしまうケースも見受けられます。栄養バランスが崩れると、体の回復力自体が落ちてしまう可能性もあります。特にお子さまの場合は、成長に必要な栄養素が不足しないよう、除去を検討する際は医師の指導のもとで行うようにしてください。

食事を見直すことに気を取られ、皮膚科の通院が疎かになってしまう

食事の工夫に一生懸命になるあまり、皮膚科への通院や処方された薬の使用が後回しになってしまうことは避けていただきたい点です。食事に気を配ることで安心感が得られ、通院の頻度を自己判断で減らしてしまう方もいますが、症状の経過を見てもらうためにも通院は継続することが望ましいと言えます。食事の見直しは、皮膚科での治療に置き換わるものではなく、あくまで治療と並行して行う生活面の工夫の一つとして捉えていただければと思います。

まとめ

この記事のポイント

アトピー性皮膚炎と食事の関係については、さまざまな情報が飛び交い、何を信じればよいか迷ってしまう方も多いと思います。この記事でお伝えしたかったことを、改めて整理します。情報の一つひとつに一喜一憂するよりも、基本に立ち返ることが遠回りのようで実は近道になることもあります。

  • アトピー性皮膚炎の治療は皮膚科の領域であり、治療や処方薬を続けることが前提
  • 特定の食品を自己判断で除去する前に、医師への相談を優先する
  • 食事だけでなく、睡眠やストレスなど体全体の状態にも目を向ける
  • バランスの取れた規則正しい食習慣が、体調を整える土台になる
  • 当院では皮膚の治療ではなく、姿勢や血流・リンパの循環など体の環境を整えるお手伝いをしている

皮膚科の治療と並行して、体の土台を整えるという選択肢

食事は毎日のことだからこそ、自己流の情報に振り回されるのではなく、バランスと規則正しさという基本に立ち返っていただきたいと思います。気になることがあれば、まずは皮膚科の医師に相談することを何よりも優先してください。食事の工夫は、あくまで皮膚科での治療を支える生活面のサポートとして位置づけていただければと思います。

きりん接骨院 名駅院は、名古屋駅から徒歩3分の場所にあります。皮膚科での治療を続けながら、眠りやストレス、体の巡りといった土台の部分を整えたいとお考えの方は、皮膚科の治療と並行してのご相談も歓迎しておりますので、お気軽にお越しください。

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